個人の社会貢献活動指針

個人の社会貢献活動指針

1.心身の状態の維持・改善に努める

社会保障費の増加のことを考えると、これが真っ先に挙げられる社会貢献活動です。

2.日常生活における良好な人間関係づくり

家族、同僚、同級生、隣人など、日頃接点を持つ方々と成り立っているのが生活基盤でもあり、一つの社会でもあります。現時点でどのような関係であれ、まずは相手の存在を認めることが関係づくりにおいて重要です。認めてくれない人と仲良くしようとは思いにくいものです。

  • 礼儀正しく接していますか?
  • 挨拶していますか?
  • 話を聞いていますか?
  • 話しかけていますか?
  • 良いところを褒めていますか?

 
相手がいることですので、こちらがいくら努めても、一向に関係が改善しない場合、アドバイスをしていただける方に迷わず相談しましょう。
 

3.周囲の声に耳を傾ける

ご自身の行動はより良い社会づくりにつながっているでしょうか。こちらは改善の提案や活動をしているつもりでも、
相手は文句を言われていると捉えたり、余計なことをしていると捉えられたりすることが少なからずあります。独り善がりにならないためにも、積極的に周囲の方々の声に耳を傾けましょう。
 
耳の痛い話を聞かなければいけないという状況であれば、こちらにまだ改善の余地があると捉えてみましょう。
 

4.自分の関心事を見つめてみる

何か実現したいこと、改善したいこと、日頃悩んでいること、ご自身の関心はどこに向けられているでしょうか。自ら行動することで、実現できること、改善できることはありませんか?
 

5.最も関心を持っている社会的課題を選択する

継続的な社会貢献活動に取り組むことができるよう、自分を取り巻く社会的課題の中から、最も関心を抱いているものを一つ選んでみましょう。
 

6.行動する

考えだけ深めても行動しなければ貢献できませんので、行動に移しましょう。
 
自らNPOなどを立ち上げて社会貢献活動に取り組む方もいらっしゃいますが、地域の社会福祉協議会が運営するボランティアセンターを訪ね、地域の課題解決に貢献するといったパターンもあれば、関心を抱いている社会的課題の解決に取り組むNPOの会員となって情報収集したり、NPOのイベントに参加するといったパターンもあります。
 
一歩踏み出してみると、新しい世界が開けると思います。
 

7.人生でやり遂げたい目標を持つ

自分一人の力だけで生きてこられた方はいません。必ず社会のお世話になって今の自分があります。
 
社会への御礼として、社会に還元できることはありませんか?人生でやり遂げたい目標を持ちましょう。この目標を見つけ出すことはとても難しいことかもしれませんが、目標を探し出す努力、行動そのこと自体も社会貢献につながると思います。

NPOの社会貢献活動指針

社会的課題の解決を目指すNPO等非営利組織の社会貢献活動指針

1.取り組む課題を絞り込む

解決策(達成策)を描けるよう、取り組む社会的課題の範囲を絞り込もう

2.社会的課題の現状を丁寧に把握する

的を射た解決策を導き出せるよう、取り組む社会的課題の現状を丁寧に把握しよう

3.活動のゴールを数値化する

自己満足型の取り組みとならないよう、社会貢献活動のゴールを明確化しよう

4.ゴール達成策を鮮明に描く

組織の力を最大限引き出せるよう、ゴール達成策を明確かつシンプルにしよう

5.ゴールと達成策をセットでアピールする

理解者、協力者を数多く集められるよう、ゴールと達成策をセットでアピールしよう


1.取り組む課題を絞り込む

NPOは、

  • 保健・医療・福祉
  • 社会教育
  • まちづくり
  • 観光
  • 農山漁村・中山間地域
  • 学術・文化・芸術・スポーツ
  • 環境の保全
  • 災害救援
  • 地域安全
  • 人権・平和
  • 国際協力
  • 男女共同参画社会
  • 子どもの健全育成
  • 情報化社会
  • 科学技術の振興
  • 経済活動の活性化
  • 職業能力・雇用機会
  • 消費者の保護
  • 連絡・助言・援助
  • 条例指定

以上、20の活動分野(平成27年3月現在)から、活動領域を選定して、社会貢献活動に取り組みます。

社会的課題の解決を目指す際、その対象領域が大きくなればなるほど、人や時間、資金などの投入資源が膨らむこととなり、巨大な組織でなければ対応しきれなくなってしまいます。

解決したい社会的課題を
たとえば、5W1H

  • Who 誰を対象とするのか
  • What 何を対象とするのか
  • When いつの事象を対象とするのか
  • Where どのエリアを対象とするのか
  • Why 何に起因するものを対象とするのか
  • How どのような状況にある事象を対象とするのか

といった視点から、絞り込まないと、その課題の状況把握すらできなくなってしまいます。

課題解決後の具体的なイメージを描けるよう、対象とする社会的課題を絞り込みましょう。

課題が絞り込めれば、活動への参画者、理解者も集めやすくなると思います。

2.社会的課題の現状を丁寧に把握する

対象とする社会的課題が絞り込めたら、その課題の現状を可能な限り詳細に把握しましょう。

目指すは、
「この社会的課題については、この団体に聞けばわかる」
とご指名頂ける状態です。

ここでも、例えば、前項同様5W1Hで、

  • Who どなた達が
  • What 何が
  • When いつの時点で
  • Where どこで
  • Why どのような理由で
  • How どのような状況か

といった視点で、課題の現状を丁寧に把握すればするほど、その
解決策=NPOとしての取り組み内容
を鮮明にイメージできるようになります。

たとえば、

  • 地域の高齢者の方々の7割は、移動手段がなく、日常生活上の買い物に不便を感じている
  • このエリアに住む子どもたちの1割は、放課後一人で過ごしている
  • ABC川の水質を3か月にわたり調査したところ、XYZが10%増加していた

といった形で、現状を数値化することができれば、活動のゴールもその解決手段も鮮明にしやすくなると思います。

3.活動のゴールを数値化する

「この活動領域で社会に貢献しています」
と表現するより、
「この活動領域で、・・・のような状況に置かれている方々を向う5年間で8割削減する活動に取り組んでいます」
と表現できた方が、協同者、賛同者を増やしやすくなります。

自団体の活動のゴールは数値で表現できていますでしょうか。ゴールが数値化されていないと、周囲からは、何をやっているのかわかりにくく、自己満足型の取り組みに陥ってしまいます。

  • 人数
  • 件数
  • 回数
  • 日数
  • 時間
  • 金額
  • 割合
  • 面積

等々
ゴールを数値で設定することにより、解決手段も鮮明化しやすくなると思います。

4.ゴール達成策を鮮明に描く

ゴールを数値化できたら、次は、その達成策を練ります。

達成策について検討する際、自団体単独でできるかどうか?という視点は横に置き、ゴール達成に効果的と考えられる手段を洗いざらい抽出します。

抽出された手段一つひとつについて、その手段によって何がどれだけ(数値)、どのように変わると推定できるか整理します。

たとえば、

  • 訪問回数を1回増やせば、さらにこれだけの作業ができる
  • このエリアの全世帯がこの活動に取り組めば、XYZという物質を5割削減できる
  • サービス提供時間を1時間延ばせば、7割の家庭をカバーできる

といった形です。

手段が整理でき、ゴール達成への道筋が鮮明に描けたら、次は、だれがその活動を担当できるかを検討します。自団体で対応できなければ、
・参画者(団体)
・協力者(団体)
を探すこととなります。
達成手段(=活動内容)が不鮮明であったり、複雑なものであれば、参画してくれる方、協力してくれる方を見つけ出すことができません。

ゴール達成策(=社会的課題の解決策)は、明確でシンプルに整理しておくことが必要です。

5.ゴールと達成策をセットでアピールする

多くの場合、NPOは会員や賛助者、寄付者、協力者を募って、社会的課題の解決に取り組みます。

サポーターを募集する際には、「○○の解決に取り組んでいます」と提示するよりは、
「○○の解決に取り組んでおり、20XX年までに□□を△△%とすることを目標とし、以下の活動に取り組んでいます」
と提示した方が、効果大となります。

NPOのホームページや活動報告書、会員募集レター等、広報ツールのすべてにゴールと達成策、そして現在の進捗度を記して、より多くのサポーターを集めましょう。

企業の社会貢献活動指針

企業の社会貢献活動指針

1.本業で解決(支援)できる社会的課題を明確にする

事業基盤の安定、拡大につながるよう、本業を通じて解決できる社会的課題を明確にしよう

2.社会的課題の現状を丁寧に把握する

自社単独あるいは、地方公共団体・NPO等の協力を得て、解決に取り組む社会的課題の現状を丁寧に把握しよう

3.社会貢献活動のゴールを数値化する

「社会的課題の解決レベル」と「本業への寄与度」、双方をゴールとして明確化しよう

4.ゴール達成策として現有経営資源を最大限活かす

ステークホルダーの理解を得られるよう、ゴール達成策として現有経営資源を最大限活用しよう

5.ゴールと達成策をセットでアピールする

理解者、協力者を数多く集められるよう、ゴールと達成策をセットでアピールしよう


1.本業で解決(支援)できる社会的課題を明確にする

企業は経済的利益を得て、持続的にステークホルダーへ還元することを目的としている組織です。
この目的に叶う形で社会貢献活動に取り組むことが企業には求められます。

事業そのものが社会の需要に応えており、安定した経営がなされていれば、その時点で、社会に貢献していることになりますが、「社会貢献」という視座を持つ方々が増加している世の中において、将来を見据え、より一層の事業基盤の安定、拡大に取り組むには、社会的課題の解決や解決支援という視点が欠かせなくなるでしょう。

ただし、単に

  • 良い活動をしている非営利組織があるので、寄付しよう
  • 社会貢献機会があるので、社員を参加させよう

と、本業とかけ離れた領域で取り組むのは、企業の存在目的と相反することとなり、一部のステークホルダーの理解しか得られません。

企業も社会貢献活動も長きにわたって持続させていくためには、本業領域で社会的課題の解決に取り組み、多くのステークホルダーから理解を得られるようにするべきです。

現有の商品、サービスあるいは組織構造を通じて解決できる、あるいは解決の支援ができる社会的課題を見つけ出しましょう。

2.社会的課題の現状を丁寧に把握する

企業の社会貢献活動レポート等を拝見すると、社会的課題に係る当事者位置から見て、この活動がなぜ解決策として選ばれたのだろう?
と感じることがあります。

マーケティングに長けた企業であれば、現状認識を徹底して行うはずなのですが、社会貢献活動における現地ヒアリングやデータ分析等は、予算や人員なども限られますので、大雑把になりがちです。

自社単独で現状を把握することが難しいケースであれば、対象の社会的課題に関与する地方自治体やNPO等の協力を得て、通常のマーケット分析同様、的を射たゴール設定、手段抽出ができるように、現状を丁寧に把握しましょう。

3.社会的活動のゴールを数値化する

社会的課題の解決を目的とする社会貢献活動であれば、ゴールを数値化する必要があります。

たとえば、
「環境保全に貢献します」
とだけスローガンを掲げたとしても、ゴールが不鮮明ですので、活動計画が場当たり的なものとなってしまいます。

前項「社会的課題の現状を丁寧に把握する」の段階において、現状把握がしっかりできていれば、数値で評価できる指標も見つかると思います。

  • 緑化率
  • 透明度
  • 出荷量
  • 生息数
  • 発電量
  • 栄養価
  • 識字率
  • 進学率
  • 就職率
  • 収入
  • 外出回数
  • 通院回数
  • 介護度
  • 参加率
  • 開催数

等々

ゴールを数値で設定できれば、達成策の具体化は容易になると思います。

また、ゴールを設定する際、「社会的課題の解決レベル」と併せて、「本業への寄与度」を数値化すると、ステークホルダーの理解、協力が得やすくなると思います。

さらに、コーズ・マーケティングの展開におきましても、ゴールが設定されているか否かで、マーケティング施策が異なることになりますので、明確なゴール設定が求められます。

4.ゴール達成策として現有経営資源を最大限活かす

前段で、ゴールの数値化ができていれば、その達成手段も明確になってくると思います。

この達成手段は、現有の経営資源を最大限活かすことが肝要です。
自社以外の資源を多く活用するとなれば、その分コストが増えることにつながり、また、本業で解決するという視点から離れてしまいます。

自社の商品、サービス、組織構造をそのまま活かすことができれば、企業の存在目的にも叶いやすく、また、ゴール達成策の手段として、明確かつシンプルにアピールすることができますので、多くのステークホルダーの理解、協力が得られ、結果として、事業基盤の安定、拡大につなげられやすくなります。

5.ゴールと達成策をセットでアピールする

多くの企業が社会貢献活動に取り組む中、「社会貢献活動に取り組んでいます」というだけでは、全くアピール力がなくなって参りました。

本業のマーケティングに社会貢献活動を活かすならば、この会社ならではというアピールが必要です。

環境保全や被災地支援、保健活動、国際支援、子育て支援・・・
というテーマと活動内容だけを掲げている企業も多くありますが、社会貢献活動のゴール数値と経営資源を有効活用した達成策をともにアピールして頂ければと思います。

自社の経営資源を活用するコーズ・マーケティングは、社会貢献活動の目的、ゴール、達成策がわかりやすくまとめられているほどマーケットの注目度も高まり、これまで密接なつながりのなかった層から、理解者・協力者が生まれ、強固な関係を持つステークホルダーが数多く輩出されると思います。