企業が本業をつきつめると、コーズ・マーケティングになるのでは
コーズ・マーケティング、もしくは、
コーズ・リレーティッド・マーケティング(CRM)
企業(営利団体)と非営利団体との協業を前提とするなど、用語の定義の仕方が様々ありますが、
これらの定義を横に置いて考えてみます。
ロングマンの辞書で、
cause
を調べると、
1. a person, event, or thing that makes something happen
2. good reasons for feeling or behaving in a particular way
3. a principle or aim that a group of people support or fight for
(引用…LONGMAN DICTIONARY of AMERICAN ENGLISH)
とあります。
原因、動機、大義・・・。
ここでは、3番目の「大義」で考えます。
すべての企業・事業主とは申せませんが、
多くの企業・事業主は、「世のためひとのため」という大義の下に創業します。
そして、
人々や団体などが抱える悩みの解決策、
充足感の提供策として、
商品やサービスを提供します。
・食材を提供してくれたら
・日用品を誰かが作ってくれたら
・誰か調理してくれたら
・食材や日用品を一か所で購入できたら
・インターネットで注文できたら
・出先で泊まるところがあったら
・この荷物を誰か運んでくれたら
・電化製品を作ってくれたら
・移動に便利なものを作ってくれたら
・旅行の手配をしてくれたら
・家を作ってくれる人がいたら
・お世話してくれる人がいたら
・体の状態を見極めてくれる人がいたら
・将来の生活保障をしてくれたら
・財産を安全に管理してくれたら
・環境を保全してくれたら
・この部品を作ってくれたら
・ライフラインを提供してくれたら
・環境に配慮した材料を作ってくれたら
・会計業務を担ってくれたら
・商品を効率良くさばいてくれたら
などなど、
時とともに変わり続ける「~たら」という悩みや欲求に応えて、
“世のためひとのため”に
尽くせていると事業は継続します。
一方の「マーケティング」。
ドラッカーの
・顧客を理解しなさい
・自然に売れてしまう状態を作りなさい
という2点でみると、
人々や組織がどのような悩みや理想を持っているのかを知り、
これに合わせ、
解決策となる商品・サービスを創造し、
力技の営業活動をすることなく、
「ありがたい」と、買ってくれる仕組みをつくる
ということになると思います。
以上のような解釈で、
「コーズ」と「マーケティング」を組み合わせてみます。
世のためひとのために尽くす大義に叶うべく、
顧客やマーケットが抱える悩みを解決する策として
創造された商品・サービスを
お客様が自ら喜んで購入してくれる仕組みづくり
企業の本業そのものが上記のようになっていることが理想であり、社会に貢献している事業として評価を得られることになるでしょう。
商品・サービス購入が
社会貢献活動に役立てられる
と周知されているコーズ・マーケティングは、
「顧客の創造」
の実現に向け、
「顧客を理解すること」
「自然に売れてしまう状態を作ること」
のプロセスにおいて、
有効に活用されることが望ましいと考えます。